今は専門職として職人をしていますが、最初は営業をしていたんです。ガスのお客様対応であったり、住宅設備機器の既存法人営業を行っていました。
僕が入社したのはもう10年前ですから当時は今と組織体制も異なっていて、営業もある程度工事の技術を身に着けていた時代でした。なので「荒井さん、営業もできるし工事もできて、なんでもできるんですね!」と褒めていただくのが嬉しかったです。
でも年数を経ていくうちに気づいたんです。「営業として成果を出すことよりも工事で成果を出す方が楽しい」という自分の気持ちに。
もちろん営業として自分で獲得してきた案件を自分で捌くことの楽しさはありました。ただ、根本的に「営業」と「工事」だったらどっちが楽しいか?好きか?で考えたら僕は「工事」でした。その答えが出たときに「営業としては続けられないな」って思ったんです。
一時は退職も考えました。しかし、社長から「職人として改めて活躍してほしい」と言っていただいて、僕は専門職に職種を変えて働くことになりました。
「なんでもできる」への憧れは常にあった。それがかっこいい。
思い返してみると、自分の「社会人」のイメージのルーツは父や祖父でした。
父は長距離ドライバーでしたし、祖父は水道関係の仕事をしていました。だから「スーツを着たサラリーマン」という姿では決してありません。特に実家で田んぼ仕事を手伝っている時に、祖父はちょっとした水道のパイプの不具合とかは自分で直していて「そんなところを自分で直せるの!?かっこいい!!」って思っていたんです。
それに水道以外にもなんでも自分の手でできるのがかっこいいと思っていました。僕はアルバイトが引っ越し屋だったり、カクシングループのほかに内定を頂いていたのが配達業や整体などのセラピストだったり、「手に職をつけたい」という気持ちがありました。そもそも勉強は苦手ですし体で覚える方が断然向いてるし得意です(笑)
職人として達成感を感じるのは「予定されている工事をミスなく時間通りに丁寧に終わらせる」こと。
僕たちはお客様の生活のすぐそばにあるものを扱っています。だから時間を無駄にはできないし「綺麗さ」はマスト。事前に段取りをシミュレーションして限られた時間で完璧に工事をする。これがハマったときは気持ちいい!
準備しているときに不安を感じる現場もあったりしますが、意外と難なくできたりしたときも成長が感じられて嬉しいですね。職人の仕事の魅力はなんと言っても「完成物」が目に見えるところ。完璧に仕上げられた工事は自分にとっての作品です。
将来的な目標は2つ。
目指す人物像としては師匠でもある大先輩の職人のようになりたい。この人は本当にすごくて「なんでもできる」。一言で職人と言っても本来は専門分野があるものですが、この人は基本的にやろうと思ったらできるし知識も豊富。
「俺は勉強できないからさ」と自分では言いますがとんでもなく頭がいいし、今でも勉強している。職人としても人生の先輩としても尊敬しています。
「俺たちの仕事はもし今日会社が無くなっても、明日自分の手で飯が食える仕事だ」と語ってくれたのは忘れられません。
もう一つは同期と二人で一つの営業所を任されるようになること。僕には一人同期がいて、営業をしています。もうずっと仲が良くて、もはや家族のような感覚。新卒で入社してここまでのパートナーに恵まれるのはレアだと思います。
アイツはこの先管理職として。僕はアイツの手となって、アイツが獲ってきた仕事を捌く。支える。これが理想です。僕はこれから個人技を極めていきたいと思っています。そして常に自分との勝負に勝って、それでチームの全員がうまくいくのがいい。そうなっていきたいです。